マサチューセッツ大学MBAプログラム第12期卒業生(2017年10月入学)
製薬会社広報
吉田 知恵さん Tomoe YOSHIDA(35歳)
*ご経歴、年齢はインタビュー時のものです。

MBA取得中に娘を出産
将来はグローバルタレントになりたい

最後はお腹の中の子どもが背中を押してくれた

-なぜMBAを目指したのですか?

私は広報部に所属し、仕事が多岐に渡るため、普段色々な部門とのやりとりがありますが、役職者と接するときの共通言語としてMBAに以前から興味を持っていました。
MBAの取得を目指す人は、転職や起業する人が多いイメージですが、私は今の会社にいながら社会に貢献していきたいと考えていました。転職を重ねたり異業種に移ったりする方法でキャリアの幅を広げる方法もありますが、私はキャリアの引き出しを増やすために、実務経験で補えないビジネス知識や体系的な知識を学問で補っていこうと思い、MBAを志しました。
また、今の会社で社会に貢献したいと考えたのは、新卒での入社当時(2007年)から会社を誇りに思っていたことも挙げられます。新卒当時から、会社は優良企業の上位にいました。私は文系出身ですが、就職活動では色々な業種の企業を受けていましたがより社会に貢献できる仕事は何か、という観点で製薬業界を選んだので、社会貢献というのが自分の中の価値基準でした。
広報部に所属したのも、自分たちの会社のレピュテーション(評価)を上げたい、ファンを増やしたいという気持ちがあったからです。社内外において、会社のファンを増やしていきたいと考えています。
MBAへの挑戦はずっと悩んでいましたが、最後の後押しになったのは妊娠が発覚したことでした。今まで走り続けていたのに、突然キャリアにブランクができることに不安を覚えて、育児休暇をキャリアのブランクにせずにプラスにできたらと思いました。最後は、お腹の中にいる子どもに背中を押された形です。育児休暇中の過ごし方を考えたとき、勉強ではなく、娘のために何かをする、例えば娘が寝てから洋服を作ったり裁縫をしたりなど、もっと母親らしい時間の使い方が他にもあったかもしれません。ただ、今後娘が成長していったときに、あなたのおかげで、MBAにチャレンジすることができた、あなたに背中を押されたのだと言えるような経験が欲しいと思いました。また、夫も全力でサポートすると言ってくれて、実際にいつも一番近くで応援してくれていました。だから、MBAへの挑戦は家族の支えが大きかったです。

オンラインでも、仲間や教授との繋がりに助けられた

-なぜマサチューセッツ大学MBAを選びましたか?

勤務先がグローバル企業なので、将来グローバルタレントとして活躍するなら海外のMBAであることは欠かせなかったです。グローバルな環境の中で、ビジネスの共通言語としてMBAの知識を使っていくという意味では、日本語で学んだことを脳内で英語に変換するのは効率が悪いと考えたので、最初から英語で学ぶことのできる海外のMBAを目指しました。その中でも、UMassはAACSB認証を取得しています。AACSB認証を取得しているのは世界で5%だけなので、質の高さは保証されていると思いました。
その他に、オンラインで学習できる点も欠かせない条件でした。UMassはすべてオンラインで受講できるプログラムでありつつも、基礎課程の6科目については新宿本校に通うことができるのも本当に良かったです。基礎課程のおよそ半年の間に出産を経験しましたが、できるかぎり新宿本校に通うなどして、半年間でネットワーク作りも頑張り、かけがえのない仲間を得ることができました。その仲間とは、上級課程に入ってからも毎週一緒に勉強をしました。オンラインというと、オンラインのみで学習する学校が多いと思いますが、UMassは校舎に半年間通って基礎を学べるので、有り難かったです。私は卒業時に「outstanding student award 2019」を受賞しましたが、仲間の助けがあったからこそ取れた賞だといえます。
オンラインは教授とのコミュニケーションが少ないイメージだったのですが、ディスカッションボードという掲示板に書きこんだ内容に対して、教授がしっかりとコメントを入れてくれたことは、モチベーションに繋がりました。私が課題だと思ったことをレポートに書くと、教授が「これはただの事実であって、問題ではない。」「これは課題ではない、問題だ。」などしっかりと指摘してくれたので、そのコメントを踏まえて毎週繰り返し同じことを考えディスカッションしていく中で、自然とイシューを見出していく力が身についていきました。
また、私は特にファイナンスが苦手で会社の研修でも分からなくて悔しい思いをしましたが、
UMassではファイナンスも基礎からしっかり教えてもらえたので良かったです。上級課程の最後の科目で、今までの知識をすべて用いて取り組む科目があるのですが、そこで自分が今までの学習内容を理解できていたことに気付かされました。基礎課程で分からないなりに学習していたことも、身になっていたのだということに感動しました。
また、アビタスのサポート体制があったことも助かりました。アビタスの事務局の方にはこまめに相談に乗ってもらえましたし、学習で教室を借りることもできました。基礎課程、上級課程において日本語のサポートテキストも利用できました。課題や履修のことで困ったときも、UMass本校に直接問い合わせるのでなく、アビタスを通して質問できたことには安心感がありました。

MBAは飛行機の運転免許のようなもの

-MBAを取得したことで、仕事などにどのような変化がありましたか?

組織が変わっていく中で、その時々でどのような課題があるのかを読み解く力が身につきました。私の所属する広報部は、社会の環境変化を近くで感じられる部門です。例えば、製薬業界を取り巻く環境はここ10年でドラスティックに変わり、広報部にいてもそれをひしひしと感じています。広報部は経営層と話ができるという点でも、より環境変化を身近に感じられます。UMassには「組織変革論(Managing Organization Change)」という科目があり、環境変化に伴う組織変革の中で、どのようなリーダーシップが求められるのかなど意思決定のあり方を学べます。毎週のようにケーススタディを行い、企業の課題を数多く見て、どの問題が1番重要なのかを見極め、解決策を考えていきました。問題を読み解き解決策を考えていく力は、どの組織にいても必要なので、仕事をしていく上で絶対に必要な力が身についたと感じています。また、MBAは飛行機の運転免許のようなものだと思っています。自動車の免許は誰でもとれるイメージですが、飛行機の運転免許は苦労して取りますよね。ただ、取得した後すぐに飛行を開始し、上手な飛行や無事故な飛行をすることは難しいです。やはり、実務を繰り返すことが大事なので、MBAで学んだことを基盤として、実務経験を積むことが肝心だと感じています。
また、海外のMBAにチャレンジしてグローバルに学べたことは、異なる文化を持った人々と一緒に働いていく上で役立ちました。私の会社は今ドラスティックに変わっていて、従業員の9割は外国人というような環境になっています。社内にメッセージを発信するときに、自分たちの文化も伝えながら1つの統合を果たしていかなければなりませんが、MBAの学習を通して広いコーポレートの視点でメッセージを発信できるようになりました。視野が確実に広がりました。さらに自分が担当するプロジェクトに関しても、今まではパッションだけで動かしていましたが、今は問題を明確にしてプロジェクトの意義をロジカルに説明することができていると思います。また、組織変革があるたびに、どのような目的でどのような組織にしようとしているのかがわかるようになりました。
私は将来、今の会社にいながらグローバルタレントとして海外で働きたいという思いがあります。会社でもMBAホルダーは増えてきています。業界の環境変化が激しいので、皆さんはグローバルタレントになるためにキャリアの引き出しを増やす方法として、MBAに挑戦しているのだと思います。
また、私は自分のチームを持ってマネジメントを経験してみたいという目標があります。私がいつも一緒に勉強会をしていた仲間はMBAの学習中に海外勤務の夢を掴んだり、昇格をしたり、転職を決めて年収が1.5倍になったりして、活躍しています。仲間活躍は非常に刺激になっているので、次は私の番だと思っています。ただ、最初はMBAをやりきれるのか不安なこともありました。子どもがかわいすぎて挫折するのではないかと弱気になったこともあったので、誰にも言わずにやろうとも思いました。最終的に、会社には卒業したことは伝えたので、出産経験と子育てをしながらMBAを取得したタフさは証明できました。

多国籍な仲間とのグループワークを通して
意思決定の方法を学んだ

-実際の受講で印象的だったことはありますか?

MBAの醍醐味は、学問でビジネスを学ぶことだけでなく、チームワークやグループワークを通して、意思決定の方法を学んでいくことにあります。私が一緒に勉強をしていた6人の仲間にもそれぞれ得意分野があり、メーカーに勤めていてマーケティングをしていたり、ファイナンスの分野で活躍したりしている人がいたので、その人たちから意見をもらいながら意思決定ができたことは、勉強になりました。私は週1回の会議室をおさえたり、場を設定するまとめ役のようなことをやったりしていました。オンラインでのグループワークは、顔が見えない中で進めていくので、初めてやりとりする相手と異なる意見をすり合わせていくのは難しいこともありました。しかし、その分合意形成ができたときの達成感は大きかったです。
ミーティングの時間設定も最初は苦労しましたが、慣れてくると時差を利用して、私達が寝ている間に課題の一部が出来上がっているなど、効率よくできました。
科目によってグループのメンバーを選べる科目もあれば、教授がグループを指定する科目もありました。国籍の異なる学生とグループになることもあり、インドの学生やドイツの学生もいました。文化が異なるので、私が意見したことに「これは文化のちがいで面白いね」というような反響があることも面白かったです。
他に、印象的な出来事として卒業式が挙げられます。主人と子どもと、さらに両方の親を呼んで、ツアーのような感じで行きました。本当に途中から、家族をボストンに連れていくのだというモチベーションで、履修していました。海外の卒業式というだけでも日本の卒業式とは雰囲気が異なり、家族は感動していました。特に、卒業式の前夜祭のような式典で「outstanding student award 2019」の表彰を受けられたことは今までにできなかった親孝行だと思いますし、家族に感謝を伝える場にもなりました。子どもは、1歳5ヶ月だったので覚えていないかもしれませんが、将来この出来事は子どもに伝えたいです。また、アルムナイという同窓会組織が発足しましたが、こちらにも子どもを連れて参加しました。私は企画する側というより、いつも楽しみに参加させてもらっている側です。アルムナイの開催は年1回ですが、海外の大学だけあってこのような集まりが定期的にあるのは有り難いことだと感じています。

娘が起きている間は絶対にパソコンを開かなかった

-MBA学習を仕事やプライベートと、どう両立させましたか?

私は、娘が起きている間は絶対にパソコンを開かないことと、育児休暇中に最短で取得することを自分に誓いました。出産のときも、いつ生まれるか分からない状況だったので、課題は前倒しで行っていました。オンラインだからこそ、マイペースにコツコツこなすこともできたし、週の前半で一気に課題をこなすことも可能でした。絶対にペースを落とさないでこなすぞという気持ちで課題を行っていたので、月火水と本当に緊張感をもって進めることができました。出産はたまたま週末になりましたが、産んだ次の日には病院でパソコンを開いていたような気がします。生まれてからは、娘と一緒に夜の8時に娘を寝かしつけたあと、10時まで一緒に仮眠をして、そこから夜中ずっと勉強をして朝方少しまた寝ていました。そして日中は全力で娘と一緒に遊んだりしました。履修中は緊張感が続いていたので、体調を崩しているひまもなかったです。娘も順調に育っています。

子どもが大きくなったときに、本当に誇れる話をしてあげたい

-これからマサチューセッツ大学MBAを目指す方へのメッセージをお願いします。

最もハイリターンな投資は自己投資だと、私の尊敬する会社のビジネスリーダーがいつも言います。
今回、MBAを取得するにあたって私はそれにかけました。今の時代は銀行に預けていてもリターンがなかったり、株や投資にもリスクがあったりします。しかし、自己投資ならリターンはあってもリスクはありません。自分にかけたお金が無駄にならないように、時間への意識も変わりました。MBAに挑戦するまでは、5分、10分を何気なく過ごしていましたが、育児をやりつつ勉強をしなければいけないという環境の中で、この時間があったら何ができるかというのを考えるようになり、その習慣は履修が終わってからも続きました。また、私はいつも自分に「今が一番若い」というのを言い聞かせています。私はアビタスの説明会に来たあと、MBAを始めるまでに悩んだ期間がありました。その時は始める勇気がでなくて、半年以上何もしませんでした。ただ、子どもができたときにもう1回背中を押されて、やはり挑戦したいと思ってもう1回アビタスへ足を運びました。その悩んだ半年がもったいなかったと思いますし、今回の経験を通して、少しでもやりたいという気持ちあるのなら飛び込むしかないということを実感しました。だから、やりたい気持ちが少しでもあるなら、思い切って飛び込んでみてください。そうすれば、自ずと前へ進んでいきます。
実は私は人生でこれまで1番というものを取ったことがなく、運動にしても学業にしても、どんなに頑張っても2番でした。しかし、始めるときに「最短でMBAを取るのだ」というゴールを決めて、大きな自己投資をした分大きなリターンを得るのだと決意したときに、自分の時間をかなり割いて勉強するということに、全力で取り組めたと思います。それが結果として成績にもつながりましたが、そのための努力は相当しましたし、寝る時間を削らないといけないこともありました。子どものために夜の時間を使って色々してあげることができなかったり、添い寝すらしてあげられなかったりしたことは、振り返ってみると本当にこれで良かったのかなとも感じています。ただ、将来子どもが大きくなったときに、本当に誇れるような話ができるようになりたいというモチベーションがあったから、私は頑張れました。

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